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理事長挨拶
3.11東日本大震災に学ぶ建築保全の挑戦
一般財団法人 建築保全センター
理事長  尾島 俊雄
 2011年3月11日の東日本大震災は、マグニチュード9.0の大地震と大津波による被害で、1万9千余人の尊い人命と数多くの施設が破壊されました。加えて、福島原発の損傷による放射能汚染はレベル7という最悪の被害を与え、半径20km圏には立ち入ることすらままならない惨状です。全ての面で「想定外」と片付けることは簡単ですが、あまりに多くの犠牲に加えて、地球環境への重大な汚染源となった日本国に世界中が刮目しています。
 
 私たちは今一度、明治維新の開国期や第二次大戦後の転換以上の抜本的改革を、この期に実行せずして、犠牲者や世界中の人々に報いることは出来ません。「未来へのメッセージ」ストックの時代とは即保全の時代であり、既存不適格建築物を許さない対策の必要性や、率先して公共建物の保全の評価・格付を自己診断可能とする試行等を昨年完成させ、ホームページや保全手帳に公表しました。
 
 また、今日の厳しい財政状況下にあって、人口減少、少子高齢化、市町村合併、建築基準法・省エネ法改正等により公共建築は長寿命化、資産のスリム化、耐震化、省エネ化、設計図書の15年保存、安全・安心等の性能の維持向上を図ることが求められています。さらに、東日本大震災による電力供給の大幅な低下への対策として、使用電力量の削減対策も喫緊の課題です。
 
 当センターは、2012年度から2014年度までの第1次中期計画をまとめ、公共建築に関して、@基本的な情報等の把握、A維持保全、修繕・改修に関する技術開発、B資産の効率性等に関する分析、評価、改善等、C所有、運用等に関する情報化、Dリスクマネジメント・顧客の視点の強化等の業務運営の改善を図っていきます。
 
 何はともあれ、東日本大震災は想定外の天災として、これに全て免罪符を与えてはなりません。2012年4月から一般財団法人に移行しました。今一度、歴史的・科学的、そして主観的に災害列島日本の公共建築物のあり方を抜本的に考え直し、BCPやLCPを国際水準まで引き上げることに挑戦する覚悟で、 職員一同、心を一つに頑張りますので、皆様の御支援ご協力をお願いする次第です。
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